ストレスマネジメント入門

ストレスマネジメント入門 (日経文庫)

ストレスマネジメント入門 (日経文庫)

 ストレスは人生のスパイスにたとえられますが、スパイスというより、もっと必要不可欠な「塩」のような存在です。(中略)ストレスも利用の仕方次第で心の成長を促し、人間関係を豊かにし、生きている実感を与えてくれます。
 ストレスは外部からもので自分ではどうすることもできないものだ、と思っている読者もいるかもしれません。しかし、実はストレスはマネジメント可能なものです。上手にストレスをマネジメントできる人が、ストレスを強みに変えることができるのです。

正にタイトル通りの内容で、ストレスは管理可能な要素であることを前提にして、その管理手法について説明している本です。
ただ、この手の本をいくつか読んだ人にとっては、特に目新しい手法は見あたらないと感じるかもしれません。が、逆に言えばストレス管理に関するメジャーな手法はほとんどこの本で網羅されているのではないかと思います。その意味では、とても有意義で読む価値がある本だと思います。

なんか偉そうなことを書いてますけど、僕自身、この本を読んでいくつか参考になることがありました。例えばアンガーコントロールについて。
アンガーコントロール、つまり怒りの感情を適切にコントロールするためには、

  1. 怒りの感情に気付く
    • 何に対して」怒りを抱いているのかを確認する。
      特定の個人なのか、状況なのか、或いはただお腹が空いているだけなのか。簡単なようで意外と難しい。
  2. 怒りを静める
    • 怒りの感情に飲み込まれてしまう前に、一旦怒りを静める。
      深呼吸したり、ちょっと待ってみたり。
  3. 怒りを表現する
    1. 怒りを抱いている状況を客観的に説明する。
    2. 自分の気持ちを、自分の感情にマッチした表情と言葉で表現する。
      注意すべきポイントは「私が」を主語として伝えること。

いや、その、それが簡単にできりゃ苦労しないんですけど、自戒を含めてメモっておきます。

ともあれ、ストレスに悩んでいる人は読んでおいて損は無いと思います。尤も、ストレスと無縁の人なんていないんでしょうが。