ウェブ人間論

ウェブ人間論 (新潮新書)

ウェブ人間論 (新潮新書)

僕はまだ「ウェブ進化論」は読んでません。これから読む予定ですが、とりあえずこの本についての感想を。

不特定多数に向けて何かを表現することがきっかけになって、人間が変容していくということがあると思うんです。

ウェブを通して人間が進化する、と考えると大げさに聞こえたり、或いはB級SFっぽいイメージが個人的には否めないのですが、言わんとすることはわかるような気がします。実際、僕自身がこのブログを続けているのも、モノを書くという訓練をかねている部分もあります。勿論、そのメッセージは誰にも届かず、言ってしまえば単なる自己満足なんですけど、それでも不特定多数に向けて何かを書くということそのものに意味があると思っています。自分の考えていることを言語化することにより、自分の考えを整理したり、或いは別の側面を見いだしたり、要はそういうことです。


また、今までは漫然と本を読んでいたのですが、このブログで読書記録をつけ出すようになってから、読書記録をどうやって書こうかということを考えるようになり、それもある意味での「変容」であると思っています。


ただ、それはあくまで個人レベルの話で、なんだかんだ言っても世界人口に比べればネット人口なんてたかがしれているので、ネットを通して人類全体が変容するのか言われれば、そこまではいかないのでは無いかと思います。ていうか、日本でもネット環境が充実しているのは都市部に限定されていますし。
そういう意味では、今更ながら、いわゆる「デジタルデバイド」による人類の二分化を、僕は危惧しています。ネットに繋がらずば人にあらずみたいな、そんな時代が近いうちに訪れるような気がします。ていうか、すでにそういう時代になっているのかもしれませんが。